【本】ハネムーン(吉本ばなな)
2003年2月19日 読書・TV■■■■■■ 読書/その1 ■■■■■■
『ハネムーン』 吉本ばなな
中央公論社 (1997)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
何度聴いても、聴くたびになぜか
涙が出てしまう曲があります。
それも、悲しいのではなく、幸せな感じの涙。
例えばブラームスの歌曲「2つの歌」作品91。
曲自体はとてもシンプルでこじんまりとしている
のに、目を閉じて聴くと、限りなく広い空間に
ふんわり包みこまれているような感覚に。
心の中の、はりつめていた氷の部分が、
じんわり、少しずつ解けて流れていきます。
そして穏やかな幸福感が、私を
とてもやさしい気持ちにしてくれるのです。
吉本ばななさんの『ハネムーン』もまた、そうした
穏やかな幸福感を運んできてくれる本です。
まなかと裕志の、一風変わった結婚生活。でも
二人はただ素直に世界を見つめ、ていねいに
毎日を送っている。まなかの家族、裕志の
おじいちゃん、そしてなにより犬のオリーブが
心からいとおしい。
庭に座って眺める景色は決して広くはないけど、
二人の視線は、本当に本質的だといえるものを、
間違わずに探りあて、選んでいっている。
本のタイトルからイメージされる、よくある
「恋愛そのもの」に関する描写は実際には少なく、
生と死、宗教や国際結婚など、語られるのはむしろ
二人を通して見える世界のうつりかわり。
すてきなシーンが全編にちりばめられていて、
どのページを開いても、素直な感動に出会える。
きっと、いつまでも色あせることのない物語です。
あ、今下のページ見て知ったのですが、
ペンネームを「よしもとばなな」さん
(ひらがな)に改められたらしい。
◆よしもとばななさん公式サイト
http://www.yoshimotobanana.com/
『ハネムーン』 吉本ばなな
中央公論社 (1997)
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何度聴いても、聴くたびになぜか
涙が出てしまう曲があります。
それも、悲しいのではなく、幸せな感じの涙。
例えばブラームスの歌曲「2つの歌」作品91。
曲自体はとてもシンプルでこじんまりとしている
のに、目を閉じて聴くと、限りなく広い空間に
ふんわり包みこまれているような感覚に。
心の中の、はりつめていた氷の部分が、
じんわり、少しずつ解けて流れていきます。
そして穏やかな幸福感が、私を
とてもやさしい気持ちにしてくれるのです。
吉本ばななさんの『ハネムーン』もまた、そうした
穏やかな幸福感を運んできてくれる本です。
まなかと裕志の、一風変わった結婚生活。でも
二人はただ素直に世界を見つめ、ていねいに
毎日を送っている。まなかの家族、裕志の
おじいちゃん、そしてなにより犬のオリーブが
心からいとおしい。
庭に座って眺める景色は決して広くはないけど、
二人の視線は、本当に本質的だといえるものを、
間違わずに探りあて、選んでいっている。
本のタイトルからイメージされる、よくある
「恋愛そのもの」に関する描写は実際には少なく、
生と死、宗教や国際結婚など、語られるのはむしろ
二人を通して見える世界のうつりかわり。
すてきなシーンが全編にちりばめられていて、
どのページを開いても、素直な感動に出会える。
きっと、いつまでも色あせることのない物語です。
あ、今下のページ見て知ったのですが、
ペンネームを「よしもとばなな」さん
(ひらがな)に改められたらしい。
◆よしもとばななさん公式サイト
http://www.yoshimotobanana.com/
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